日時 2016.08.13
場所 南伊豆 神子元島
渡船 伊豆下田フィッシング


アンドロから着けるから○○さんの二人組は降りてね、と船長に呼ばれたので早速渡礁の準備を済ませました。アンドロは離れ磯で、10人ほどが竿を出すことができます。潮通しがよく沖向きは磯際から潮に乗せて仕掛けを流すと釣果に繋がるようです。この日アンドロを目指した釣り師の内訳は、上物2名×2グループとモロコ狙い1名の計5名です。アンドロの収容能力からすれば、余裕で釣座を選ぶことができそうですが、私はアンドロ初めてなので、モロコ狙い1名が希望した船着き、上物2名が希望した三ツ根向きを優先して、沖向きの先端に釣座を構えた私と崖下の水道を選んだゴルゴに分かれてチャレンジすることにしました。

支度をしながらの状況観察ですが、風の影響は未だ小さかったため、アンドロに渡礁することはできましたが、ワンドの中は波の影響で大サラシとなっています。そして、残念ながら川が流れるような潮は動いておらず、ユラユラと仕掛けが流されていく程度です。1級磯も潮が動かなければ、ただの岩といった感じでしょうか。実釣を開始してしばらくすると、刺し餌が残ってくることが気になり始めました。チラチラと見えているのはチョウチョウオでしょうか、足元の磯際にでかいアオブダイがうろうろしていますが、グレの姿は確認できません。竿1本ほど先から少しずつ沖目に仕掛けの投入ポイントを変えていくと、ある所を境界に必ず刺し餌が残ってきます。この場合、エサ取りが沖に出て行きたくない何かしらの理由があることだけは確かです。1番ありがたいのはでかいグレが集まっていることですが、マダイや青物の可能性もありますし、少し深いタナを探ってみますが食ってきません。そもそも30センチクラスのグレが食ってこない状況が続き、崖下の水道を攻めている釣友ゴルゴがこちらの様子を伺いに来たところをつかまえて聞いてみると、どうやら水道側でも刺し餌が残る状況が続いているようです。単純に潮が動いていないだけでグレの活性が低い場合、エサ取りは沖にも出ていくと思いますので、エサ取りにしてみれば、遭遇したくない何かが数時間経っても移動せずに沖にいるのかもしれません。コマセの溜まりそうなポイントを探り続けること5〜6時間、ようやく27センチのグレが刺しエサを口にしてくれました。うーん、いつもならリリースサイズですが、クーラーボックスが空っぽのまま帰還になる恐れがあるため、小型のグレですが煮魚用にキープしておきました。

そうこうしているうちに緩やかに動いていた潮も止まってしまい、わたしの周囲はエサ取りの独壇場と化してしまいました。こうなると何ともならないので、少し休憩しようかと竿受けに竿を置いて海中の様子を伺ってみると、70センチはありそうな黒っぽい魚体がオキアミを啄んでいます。泳ぐスピードが遅いので、青物では無いことは確定しましたが狙ってみることに。こういった大型の珍客は、短時間で居なくなってしまうことが多いので、短期集中で攻める必要があります。少し多めにコマセを打ち、刺しエサと同調する時間を長めに待っていると、ゆらゆら水中に漂っていたウキがスーッと持っていかれます。キターッ、後はエサ取りでなければ、と思いながら軽く合わせてみると竿に重量感が伝わってくるのと同時に魚体が水中で銀色にギラリと光りました。魚体が白っぽく見える場合の多くは、デカバンイスズミのことが多いのですが、今回は少し様子が違うので取り込みを意識してやり取りします。そうこうしているうちに、魚体が水面でバシャバシャと暴れた後にジャンプしたのにビックリしました。これはもしかして、ルアー誌などで見かけるエラ洗いだとすると、えっ?スズキ?磯だからヒラスズキ?刺しエサはオキアミですけど。ここまできたら取り込みたい気持ちが強くなってきました。2度、3度とエラ洗いで抵抗するヒラスズキを少し弱らせてからタモ入れを完了してフィニッシュです。

お持ち帰りした小型グレは煮つけにして、ヒラスズキはお造りと漬けにして美味しくいただきました。

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