日時 2009/12/13
場所 三重県尾鷲三石
渡船 川端渡船



12月に入ってからの紀東の状況を渡船屋さんのホームページで確認すると、グレが釣れている地域に偏りがあるようです。今の時期は水温が下がってきたために食いが渋くなっていることを推測して、水深のある釣り場が多い尾鷲の磯に12月13日(日)釣友の梅藤さん、岡田さんの3名で出掛けましたので報告します。前日の天気予報は雨の心配はありませんでしたが、波高が2.5メートルと沖磯に出ることができないかもしれないリスクが伴いました。尾鷲の船着き場は2カ所に分かれますが、当日は川端渡船(0597−22−8430)さんにお世話になりました。午前5時30分に三石方面に向かい出船しましたが、沖でのウネリも小さく釣り日和になりそうです。

午前6時30分には渡礁となりましたが、三石から少し離れた地方の磯で頑張ることになりました。船着きに釣座を構えて様子をうかがったところ、向かって右手のオナソから左手の三石方面に流れる潮が確認できます。少し鉛を打った仕掛けにしないと安定しませんが、潜り潮になっているためか仕掛けが馴染んだ後はどんどん潜っていきます。表面を滑るような潮ではありませんが、水深が深く釣座が狭いのでコマセと同調させることが難しい釣りになりそうな気配です。コマセも刺し餌もボイルを使用していましたが、刺し餌がかじられているので魚の活性は期待できそうです。偏光グラス越しに確認できる餌取りは小さな鰯のようですが、針に掛けることができないほどのサイズです。最近の釣果速報ではグレ自体の活性はそれほど高いと思えなかったので、しばらくは誘導仕掛けとした3ヒロから5ヒロを探ってみることにしました。刺し餌はかじられて戻ってくるのですが、ウキに当たりがでない事と魚が針にかかりません。刺し餌をグレがかじっているのか、餌取りがかじっているのか分からないもどかしい状態がしばらく続いていると、梅藤さんが手のひらサイズのグレを釣ったようです。向かって右手のオナソから左手の三石方面に流れる潮に仕掛けを合わせると食ってこないので、潮が緩んでいるポイントで仕掛けを馴染ませたところアタリがでたようです。そうこうしている間に岡田さんも手のひらサイズのグレをかけたようですので、わたしも潮の流れが緩やかなポイントを探すことにしました。船着きの右手がワンドになっていたので、磯際から流し込むと仕掛けが落ち着くポイントを見つけることができました。コマセを打ちながらしばらく同じポイントを攻めていると、ウキがスパッと勢いよく引っ張られました。そのままシャープな突っ込みを見せたことから、良型という文字が頭の中をよぎりましたが、水面に浮かせてみると抜きあげできるサイズであることを目視で確認できました。抜きあげ後の針外し処理で25センチの尾長グレであることを確認して、体型よりも強い引きであることが納得できました。タナは4ヒロぐらいのところでアタリが出たことと、ウキの消し込み具合やその後の突っ込みから、グレの棚はさらに深いことが想像できました。グレ釣りの場合は1枚釣れた手順で数枚をゲットできることが多いのですが、同じポイントを攻めてもなかなか次が続きません。

潮が右から左に流れている中で、潮流とは逆のポイントを探さなければいけないことから、コマセと刺し餌が同調できていないことが考えられます。何度となく同じポイントを攻めていたところ、手のひらサイズをかけることができましたが、なかなか数に結びつきません。釣友たちの状況が気になり様子を見ると、梅藤さんの竿が良い感じで曲がっています。グレであればなかなかの良型を連想させるほどでしたが、用心にタモ入れで上がってきたのは尾鷲では珍しい30センチの黒ソイをゲットです。後にこの黒ソイはわたくしが譲り受けて、晩御飯のおかずにお刺身と煮付けでいただきましたが、身が締まっていてとても美味しくいただきました。釣りを再開した頃には正午に近づき水温の上昇による魚の活性を期待しますが、それまで刺し餌をかじられる状況から一転して、ボイルのオキアミが原形のまま戻ってくるようになりました。どうやら底潮の水温低下が推測できますが、グレの棚も深いようなのでさらに厳しい釣りになりそうです。1時間近くこの状況が続いた頃に梅藤さんの竿がしなりました。この状況では納竿までに良型を連想させる数少ない引きでしたが、締め込みの際に残念ながら高切れです。40センチはオーバーしていたに違いないと聞かされましたので、何とか釣り上げて欲しかったのですが本人は悔しかったに違いありません。納竿まで1時間を切った頃から潮流が緩やかになり、コマセと刺し餌の同調期間は長くなりそうですが、水温低下による魚の低活性対応としてさらに棚を下げていきます。だんだん根掛かりする回数が増えてきますが、グレがなかなか口を使ってくれない状況が良くなる前に時間切れの納竿となりました。次回の釣行は生オキアミを使った冬の釣りに挑戦したいと思います。



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