日時 2009/04/07-08
場所 神津島 長根、伝八
渡船 -



「おい、ゴルゴ!あさって神津島だぞ、分かっとるな、本流だぞ、50オーバーだぞ、道糸は最低3号だぞ。」「いえ、私は2号ですよ」と言いたいところ、言ったらボロクソ言われるからグッとこらえて、「分かりました、3号ですね。巻いときますよ」と言って携帯を切った。ハリス2号だと50オーバーを上げる自信はないが、道糸2号なら60でも出す自信はある。今回、リールを新しくルビアス2000を購入したわけだがこれに3号100mは巻けないし、完全な対紀東用である。それに神津島といえど本流に巡り合う奇跡、3回の釣行のすべてが紀東状態、夢より現実、経験、確実。
 長い道中が終わり港に着く。朝日が差すころ目に入った海の光景は・・・・・ザッパー!護岸の大型テトラを乗り越えているではないか。天気予報では穏かと言っていたのに
「なんじゃこりゃあ」
内心、やばいと思った。案の定、「ゴルゴ、やっぱりお前か、いつもお前が来たときこうなる」会長と副会長の嫌味。そのとき1台の車が横に止まり、出てきたのが、な、なんと、宮川名人。
「40オーバーはよく釣れるが50オーバーが全然釣れん」と名人はぼやいていた。二人は名人から情報収集、自分は愚痴から解放された。グッドタイミング。いずれにせよ、50オーバーを目標にがんばっているハンカーズにとってさらに悪い状況であることははっきりした。


 組み分けをしてゴルゴと水野さんは長根、会長と副会長は伝八に乗った。長根に2人はぜいたくだが、初めての二人にとっては船頭のアドバイスがあるとはいえ広すぎてどこからやっていいものか迷ってしまう。潮は動いてないし、底までスケスケなのに魚体は見えない。とりあえず、水道側にポジションを取る。一投目、いきなりタカノハナ、それから3時間が過ぎたころ、やっと1匹目のグレ(手のひらサイズ)と釣る。


 あちらこちら移動しながら、11時30分ごろになって船着きで釣れはじめるが手のひらばかり。このころから先端側で大根に向かって潮が走り始めた。水野さんは早い潮が初めてなのか戸惑っている様子であった。
 再び水道側に行くと右に左にウネッった状況から川になろうとする手前であった。コマセをたっぷり撒いてウネリの少ない際に入れるとウキがスーッと潜った。アワセを入れると針にのったが引きが弱い。またタカノハナかと思って余裕であしらってやると簡単に上がってきた。タモに収まったのはグレであったが、収めたときはそんなに大きく見えなかったが磯に上げてみると・・・タモ枠(40cm)よりも大きいではないか。正確な寸法をみたいのでブクブクを用意して生かしておいた。その後、35cmを追加するも後が続かず納竿タイムとなった。港に着くと会長と副会長も「昼過ぎまで潮が悪かった、サメに囲まれた、イルカがきた、でっかいババタレ釣ったどー」・・・愚痴と笑いぶち撒きながらも40オーバーを1匹づつキープしていた。検寸すると、みんな仲良く43cmでした。神津では物足りないサイズではあるが、自己最高寸を1cm更新したので納得。

「ヒラッタイと義経はぜいたくだよ」磯割りで船長ボヤく。ヒラッタイは要望どおりだが、義経はどこなのか分からないから会長と副会長は不満顔、ゴルゴと水野さんは知らないから納得顔。航行中、他のお客さんから義経のことを聞き、船長の良き計らいであったことを知りみんな納得。組み分けでゴルゴと会長はヒラッタイ、副会長と水野さんが義経に乗った。義経はヒラッタイの向かいにあり、天気のいいときにしか乗ることのできないスペシャル磯であった。・・・・とはいえ、磯周りの潮は動いておらず、紀東状態。こうなれば名礁もただの岩になってしまう。沖を見れば潮はよく走っている。あれがこっちに来ないかなあと願うが気配なし。少し沖のカツオアサラ・・・今まで人が乗っているのを見たことなかったが今日は乗っていた。はるか先に見える沖磯群にも人が乗っていて本流がぶちあたっている。あそこも磯渡しをやってたの?本流・・・うらやましい。今日はいままでで一番海況が穏か、船長はお客さんに釣ってもらいたい、会長はクラブ員に釣ってもらいたい、思いだけがサラシの状態。でも・・・いいんです。ゴルゴはこういった状況を望み、予測していたのだから。はっきりしていることは、昨日、潮が動き始めたのが13時ごろだから今日はそれから2時間遅れるのだからベストタイムはないと考えた。
 竿は鱗海1号にG2ウキでシブシブ開始。30cm弱のグレがコンスタントに遊んでくれた。向かいで水野さんが40オーバーを2枚仕留めたのを目認。副会長の場所はとっても静か、倦怠感がここまで伝わってきた。義経組はジャンケンが運命を決定したようです。会長はグローブのような巨大サンコウを連発、自慢の強姦竿で抜きまくる。やがて、愚痴の矛先がきた。
「なあ、ゴルゴ、なんで俺はサンコウばっかなんだ、いいなあ、ゴルゴはグレばかりで」
「会長、サンコウじゃないよ、サンチャンって呼ぶの」
「どういう意味だ」
川島なお美のワンチャンの話で諭し、
「そうか、サンチャンって呼ぶないといけないな」
「そう、エサも御飯を与えてやったと思えばいい。サンチャンは家族、友達だよ」
会長、再び巨大サンコウを上げる。「やったー!サンチャンだあ、なあゴルゴ、なんでサンチャンはグレよりも数が少ないし釣れないのに本命でないのだ。おかしくないか、本命はサンチャンじゃないのか」とんでもねえ要求するなー!と腹の中で履き捨てながらも世渡りは大事と言い聞かせる。このクラブ、拒否権を持っているのは会長と副会長だけだから・・・・長い物には巻かれざるえない。
「サンチャン、いっぱい釣って、会長がうらやましいですよ。確かに数も少ないし、引きはグレより強いし、なんで本命じゃないんですかね」
「よし、今から本命しよう」
「分かりました。俺もサンチャン釣りてえ」
その後、自分はサンチャンではなく巨大ズミを追加。サンチャン、ズミちゃん。サンチャン、ズミチャン。

 途中、竿のトップが抜けるトラブルがあったため竿を交換していると、会長がポイントに入ってきた。このパターンにはイヤな思い出がある。すると、
「おーい、ゴルゴ、タモ入れ頼む」
まさか、またこのパターンかよ・・・と作業をやめ、イヤイヤ磯を降りると・・・穂先がバンバンたたいているではないか。チラリ見えた魚体に安堵が・・笑いを超えて「なんだ、サンコウじゃねーか」と腹の中で履き捨てた。
「自分でタモ入れやって」
引き返した。1時ごろになると潮の向きが変わり、サイズが若干アっプすると真剣モードに入る。だが、クライマックスもなく納竿タイムへ。本日は41cm1枚、34−35cm5枚、30弱が10枚くらいといった釣果でした。2日間で最長寸は、今日釣った水野さんの45cmでした。

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